富山市奥田交番襲撃事件は、2018年6月26日に富山県富山市で発生した重大な事件です。元自衛官の島津慧大被告(当時21歳)が、富山市久方町の富山中央警察署奥田交番を襲撃し、警部補を刃物で殺害した後、拳銃を奪い、近隣の小学校付近で警備員を射殺しました。
事件の詳細
事件当日午後2時7分頃、島津被告は奥田交番を訪れ、勤務中の警部補を刃物で襲撃し、拳銃を奪いました。その後、近隣の小学校付近で警備員の中村信一さん(当時68歳)を射殺しました。
裁判の経過
島津被告は強盗殺人などの罪で起訴されました。一審の富山地裁は2021年3月、強盗殺人罪の成立を認めず、殺人罪と窃盗罪を適用し、無期懲役の判決を言い渡しました。これに対し、検察側と被告側の双方が控訴。二審の名古屋高等裁判所金沢支部は2022年、「拳銃を奪う意図は襲撃前からあった」として一審判決を破棄し、富山地裁に審理を差し戻しました。最高裁判所は2024年3月、この二審判決を支持し、被告側の上告を棄却しました。
被害者遺族の声
警備員の中村信一さんの妻は、島津被告がこれまでの裁判で黙秘を続けていることに対し、「被告自身の言葉で話してほしい」とコメントしています。
警察の対応に関する民事裁判
この事件をめぐっては、警察の初動対応に落ち度があったとして、中村さんの妻が富山県を相手取り損害賠償を求める民事裁判も進行中です。
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